慢性的な肩こりに加え、首や肩から腕にかけての重だるさがつらいという方は、たくさんいます。
ただの肩こりなら、筋肉疲労を取り除けば解消されますが、肩や腕、首がだるいという体のサインは、実は胸郭出口症候群の予兆かもしれません。
放っておくと、肘から手にかけて小指側のシビレや痛み、握力の低下などの不調も起きてしまう恐れがあります。
そこで、肩や腕、首の不調の原因となる胸郭出口症候群について、詳しくご紹介します。
あまり聞きなれない症状名だとは思いますが、体の不調に心当たりのある方は、ぜひ一読してみてください。きっと、症状改善のお役に立てると思います。
【目次】
- 胸郭出口症候群に対する東葉コンディショニングの考え方
- 自分で簡単にできる胸郭出口症候群予防解消エクササイズ
- 胸郭出口症候群とは
- 胸郭出口症候群の原因とは
- 胸郭出口症候群のセルフチェック法
- 胸郭出口症候群の一般的な治療法
- 胸郭出口症候群で来院された方の症例を紹介!
症状について詳しい方、施術方法などを先に知りたい方も多いと思いますので、まずは当院の胸郭出口症候群への施術の考え方、自分で出来る胸郭出口症候群を予防・解消するエクササイズからお話します。
実際に胸郭出口症候群でお悩みの方へ、施術を行っている動画もありますので、ぜひ御覧ください。
◆胸郭出口症候群に対する東葉コンディショニングの施術の考え方
胸郭出口症候群の症状を解消するには、胸郭出口で起きている腕神経叢や動静脈への圧迫を、軽減させることが重要になります。
胸郭出口で起きている圧迫をなくすには、骨格全体の調整と鎖骨や胸郭の調整を行う必要があります。
では、鎖骨と胸郭の関係性を見ていきましょう。
図のように、鎖骨や肩甲骨は、胸郭に対して上から被さるように位置しています。
胸郭が整っていると、鎖骨や肩甲骨も正しい位置に乗ることができますが、胸郭が歪んでいると、鎖骨や肩甲骨も本来の位置からずれ、歪んでしまいます。
鎖骨や肩甲骨には、首や肩に関連する多くの筋肉が付着していますが、鎖骨や肩甲骨が正しい位置からずれると、その付着している筋肉も常に緊張した状態になってしまうのです。
そのため、鎖骨や肩甲骨を正しい位置に戻すために、まずは胸郭の歪みを整えることが重要になります。
では、胸郭の歪みを整えるには、どうすれば良いのでしょうか。
人間のカラダを家で例えてみましょう。
骨盤は、家に例えると土台、背骨は柱、胸郭は屋根のようなイメージになります。
家の土台が崩れると、その上に位置している柱や屋根まで崩れるように、骨盤が歪むと背骨や胸郭も歪んできてしまいます。
そのため、胸郭を安定させるには、土台となる骨盤から正しい位置に調整する必要があるのです。
このように、胸郭出口症候群の症状を根本的に解消し、再発しない体にするためには、胸郭出口でなぜ圧迫が起こってしまっているのかを突き止め、全身の骨格バランスを整える必要があります。
整体院東葉コンディショニングでは、胸郭出口症候群により痛みやシビレが出ている腕や肩、首、その原因を作り出している鎖骨周りの調整をするのはもちろんのこと、その方の生活背景や日常での体の使い方のクセに着目します。
そして、体の歪み方を把握し、体全体の重心バランスを整え、各機能が正常に働くように施術を行っていきます。
実際の施術の様子を動画で公開していますので、ぜひ御覧ください。
【整体】首が動かない症状!?胸郭出口症候群の痛み・硬さ!
◆自分でできる胸郭出口症候群予防・解消エクササイズ
胸郭出口症候群を自分で予防・解消できるエクササイズをご紹介します。
~注意点~
*痛みのない範囲で!
痛いことはなるべくしない方が、早い症状回復が見込めます。
普段から痛い姿勢や動作は避けるようにしましょう。
我慢してやる必要はありません。
*適度な回数で!
たくさんやればやるほど、良くなる訳ではありません。
1回やって、次に行うまでは30分以上あけ、1日数回に分けてやる方が効果的です。
【胸郭出口症候群】首・肩周りの症状を未然に防ぐ!凝りを根本から撃退する3つのステップ!
◆胸郭出口症候群とは
「ただの肩こりだと思っていたけれど、痛みが酷く病院で検査したところ、胸郭出口症候群と診断された」という声を耳にすることがあります。
しかし、胸郭出口症候群と言われても、よくわからないという方が多いのではないでしょうか。
胸郭出口症候群とは、首から腕に繋がる神経(腕神経叢)、血管などが鎖骨、胸郭の隙間にある胸郭出口で圧迫され、腕や首、肩周りに痛みやシビレを引き起こす症状のことです。
- 首に位置する前斜角筋、中斜角筋が腕神経叢を圧迫することにより、痛みやシビレを引き起こす「斜角筋症候群」
- 第7頸椎と胸郭で、腕神経叢を圧迫する「頚肋症候群」
- 上部肋骨と鎖骨付近で、腕神経叢や動静脈を圧迫する「肋鎖症候群」
- 小胸筋の異常により、腕神経叢や動静脈を烏口突起(わきの下付近にある小胸筋の付着部)部分で圧迫する「小胸筋症候群」
の、4つの症候群の総称を胸郭出口症候群と言います。
胸郭出口症候群を発症すると
- 肩や腕がだるい
- 腕、肩、首の痛みやしびれ
- カバンを肩にかけると痛い
- 手や指の細かい動作がしにくい
- 上肢の筋力低下
- 握力の低下といった症状が見られます。
といった症状が見られます。
では、次に胸郭出口症候群の原因について説明します。
◆胸郭出口症候群の原因とは
胸郭出口症候群は、腕神経叢や首から腕に走る動静脈の圧迫により、発症すると説明してきました。
では、なぜ血管や神経の圧迫が起きてしまうのでしょうか。
原因として
- 姿勢が崩れることによる巻き肩
- なで肩
- 重いものを持ち運ぶことなどによる、首肩周りの筋肉の酷使
などが考えられます。
巻き肩になると、体の前側の筋肉が常に収縮した状態になります。
そのことが原因で、鎖骨の動きが制限され、結果的に前斜角筋が緊張したり、小胸筋が常に緊張した状態になってしまいます。
なで肩だと、常に首や肩周りの筋肉が下方に引っ張られた状態になり、筋肉の緊張を起こしやすくなります。
また、鎖骨が本来の位置よりも、下方にずれ込みやすくなり、胸郭出口の圧迫を起こしやすくしてしまうのです。
◆胸郭出口症候群のセルフチェック法
肘から手にかけて、小指側のシビレや痛みがある、握力が低下しているといった症状が出始めていると、胸郭出口症候群を疑って間違いないと思いますが、首や肩、腕がだるい、痛みがあるといった症状では、なかなか胸郭出口症候群かどうか、自分では判断できないと思います。
そこで、胸郭出口症候群のセルフチェック法を紹介します。
・腕を水平に横に挙げて、肘を直角に曲げます。
・その状態で、手を握る動作、開く動作を繰り返します。
3分ほど繰り返し行い、その際にシビレや痛みが出る場合は、胸郭出口症候群の可能性があります。
では次に、胸郭出口症候群の一般的な治療法について紹介します。
◆胸郭出口症候群の一般的な治療法
胸郭出口症候群の一般的な治療法として
- 温熱療法
- ブロック注射
- 牽引療法
- リハビリ療法
- 手術
があります。
温熱療法では、緊張の強くなった首肩周りの筋肉を温めることにより、血流を促進し筋肉を弛緩させることを目的に行います。
筋肉が弛緩することで、圧迫を起こしていた腕神経叢や動静脈への負担を軽減させ、胸郭出口症候群による症状を軽減させます。
温熱療法は対処療法であり、胸郭出口症候群を根本的に解消することにはならないので、一時的に症状が治まったとしても、再発するケースもあります。
ブロック注射は、痛みやシビレの原因となっている神経の周辺に局部麻酔を打つことにより、痛みを緩和する治療法です。
ブロック注射も、痛みを紛らわすだけなので、根本的な治療にはなりません。
牽引療法は、機械により首を牽引する治療法です。
牽引と弛緩を繰り返すことにより、首周りの筋肉をポンプのように動かすことによって、弛緩させるというものです。
頸椎ヘルニアの治療にも用いられますが、胸郭出口症候群にも有効な治療法として用いられます。
リハビリ療法は、鎖骨や肩甲骨、胸郭周りのストレッチを行うことにより、胸郭出口周辺の筋肉を弛緩させ、骨格を正しい位置に調整する治療法です。
手術は、他の様々な治療を行っても良くならない、先天的に骨格に異常がある方に行います。
胸郭出口症状群の手術では、神経や血管に圧迫を起こしている周辺の筋肉の癒着を剥がし、圧迫を起こしている骨を削るなどの処置が施されます。
◆胸郭出口症候群で来院された方の症例を紹介!
「胸郭出口症候群による手のシビレで夜も眠れず、趣味も楽しめない」
浅草橋 60代男性 Oさん
夜寝ている時に手のシビレで目が覚めてしまう、趣味のゴルフもシビレが強くて楽しめないと悩み、整体院東葉コンディショニングに来院されたOさん。
Oさんは、以前から腕や肩にだるさはあったものの、特に気にせず過ごしていたのですが、シビレまで出始めて心配になり病院で検査してもらったところ、胸郭出口症候群と診断されたそうです。
体の状態を診ると、猫背で巻き肩になっていて、肩や鎖骨周りの筋肉の緊張が強くなり胸郭出口症候群の症状が出ているようです。
そこで生活習慣を聞くと、寝る時はいつも手のシビレが出ている右腕を下にして横向きに寝ていたり、デスクワーク時も背中を丸めパソコンに向かっているとのことでした。
1回目の整体施術では、まずは背骨の生理弯曲と骨盤の調整を行い、強い緊張が出ている鎖骨周りの調整を中心に行いました。
整体施術後は、手のシビレが軽減していました。
2~4回目の整体施術では、まだまだ鎖骨周りの緊張が強く出ていたため、鎖骨周りの筋肉の弛緩と骨格調整を中心に行いました。
5回目の整体施術の頃には、手のシビレも落ち着き、腕や肩のだるさもほとんど気にならなくなり、夜間起きることもなくなったと喜ばれていましたので、通常通りの施術に加え、症状が再発しないように、体に負担をかけない姿勢のアドバイスや、自分でカラダのバランスを整えるエクササイズを覚えてもらいました。
現在も、胸郭出口症候群の症状が再発しないよう定期的に来院され、趣味のゴルフを毎週のように楽しまれています。
※こちらは個人の感想です。あくまで結果には個人差があり、効果を保証するものではありません。
いかがでしたでしょうか。
胸郭出口症候群の症状は、握力の低下や手のシビレといった重度の症状から、腕や肩のだるさといった軽度の症状まで様々です。
既に胸郭出口症候群と診断されている方、似たような症状が出ていて予防したいという方は、お気軽に整体院東葉コンディショニングまでご相談ください。